File No.12 月刊トレーニングジャーナル 2004年11月号 No.301 P42-43より

ネット情報からスポーツを始める時代①
スポーツ活動をはじめる際、まずどうやって情報を集めるか。現在はネットを活用する場合が圧倒的に多いだろう。だが、数ある情報から自分の入りたいクラブ、同じ競技レベルの対戦相手、
参加できる大会を探すことは大変なことでもある。今回は、スポーツ活動をより促進させるであろう2つのサイトを紹介する。

「試合.com」によるネットを活用した青空野球杯
スポーツマーケティング業務を行っている(株)ディライトが哲理・運営している「試合.com」
(http://www.shiai.com)もまた、仲間つくり、対戦相手募集の情報が集まるサイトである。ここで行われているのが、自主的なスポーツ活動を大会に発展させた「青空野球杯」である。
毎年3月1日に開幕し、まず全5試合のリーグ戦を行い、10月16日から決勝トーナメント、
優勝チームが決定した段階でシーズンは終了となる。1試合の流れは、まず対戦チーム間でグラウンドを確保し、
決められた期間(1カ月半)に試合を実施、その結果を「試合.com」に報告するというじょのである(表4参照)。

 

青空野球杯は00年に東京、神奈川、千葉、埼玉の4地区において第1回大会が開催され、参加希望チームの要望が多かったため、シーズン途中 から関西でも行われた。今年で5回目を迎えるこの大会には89チームが参加している(表5参照)。
「参加チームを増やすことが主ではなく、継続して参加しているチームを大切にしつつ、結成して間もないような(一番対戦相手探しに因っている)チームが参加しやすいような環境をつくることが目標です。現在、関東・関西のみの開催ですが、その他の地域にも広げていきたいです
ね」とディライトの案野裕行社長は語る。都合に合わせて参加できるうえ、「打力UPコース」「守備力UPコース」「魅力アップコース」など参加チームの事情にあったものが賞品
として用意されていることもあり、参加を希望するチームは多いようだ。
第6回大会の参加募集は12月より開始される予定。詳細は「試合.com」
でご確認いただきたい。 スポーツ活動を定期的に行ううえで、青空野球杯のような参加しやす
い大会は貴重なものとなる。 野球以外においてもこういったイベントはますます増えていくこが望まれる。 案野氏は「主催者向けのシステムとして機能UPしていくと同時に、自社運営のリークやスポーツイベントを増やしていきたい」と今後の展望を話す。「試合.com」は、今年10月下旬にカレンダー機能を加えてリニューアルされる予定で、より対戦相手を探しやすい環境となるだろう。情報のクラブハウス
従来、まず学校体育や地域のクラブにはいらなければ、ローカルな情報を得ることは
難しかった。ネットを活用することは今に始まったことではないが、その普及により少なかった情報が逆に多くなりすぎているため、有益な情報を探すために使う労力はあまり変わっていないように思われる。
今後は、先に紹介した2つのサイトのような、「情報のクラブハウス」的な存在が、スポーツ活動をより活発にしていくのかもしれない。